私と父を繋ぐもの

今週のお題「お父さん」 ということで、父との思い出を振り返る。

今年から家を出たこともあって、ちょうど振り返りたくなる時期でもあったので笑、書いてみる。

 

私は昔からとにかく食べることが好きで、何か買ってもらえるかもしれない!というときは必ず父についていっていた。

母は結構厳しく、普段あまり好きなお菓子を買ってもらえなかったので、たまに何かを買ってくれる父への期待が大きかったのだと思う。

 

父についていった思い出は、車の洗浄やゴルフの打ちっぱなしの練習などなど・・

車の洗浄は一緒に洗ったりもして多少面白いものの、ゴルフの打ちっぱなしは一発くらい打たせてもらえるんじゃないかと思いつつも打たせてもらえず笑、イスに座ってずっとゲームをしていた記憶がある。

姉はもともと父と仲が良くなかったのもあり、全くついていかないのに対し、私は比較的よくついて行っていたと思う。

 

小学生くらいまではおそらく、子供だから何かお菓子とかを期待しているんだろう。ときっと思われていたはずだ。

ただ、中学・高校とどんどん成長するにつれ、幼かったからというわけではなく、この子は食べ物で釣れるんだなと父は気づいてきたはずだ。笑

 

父は私が高校生~大学2年くらいまでずっと、海外に単身赴任していた。

ちょうど一般的に娘が父親に反抗するであろう時期に父が不在となり、私はかなり快適な生活を送っていた。

大学3年の時、ついに父の単身赴任が終わった時に、私の遅咲きの反抗期が始まってしまった。父親が家にいる生活は、こんなにもストレスが溜まるものなのか。と感じた。

 

そんなときでも、父がデザートを買ってきたときに限り、私はデザートをもらうために大人しくしていた。

デザートを買ってきた日は、私が「食べて良い?」と素直になって聞くのを父は面白がっていたはずだ。

今年初めの、私が家を出る前日、父は私のためにラデュレのマカロンを箱一杯に買ってきてくれた。考えてみれば、父が買ってくるデザートを私はいつも喜んで食べていたが、基本的に父の好みのデザートであり、私が大好きなものを買ってきてくれるというわけではなかった。

最後の日に、父が初めて私用のデザートを買ってきてくれたのが少しうれしかった。

反対に今年の父の日は父のリクエストの、ワインを持って行った。私も父に好きな食べ物を贈れて良かったと思っている。

 

そして最後に、いまだに忘れられない思い出を一つ。

幼稚園に通っていた頃、その日も父が何かデザートを買ってきてくれていた。

私と姉は小さいので先に夜ご飯を済ませていて、父が夜ご飯を食べているときに、私は「食べて良い?」といつも通り質問した。

いつも通り「良いよ」と許可をもらえると思っていたのだが、その日だけは違った。

「●●(私の名前)はいつも自分のことしか考えてないんだから」

それまでと、そしてそのあとを含めても、こんな風に少し怒られたのはこの時だけだった。

何がいけなかったんだろう。と不思議に思いつつも、少し落ち込んだので未だに覚えている。

 

「食べて良い?」と聞くときにいつも思い出すのがこの少し苦い思い出だ。

今考えれば、たまたま仕事でひどく疲れていた日だったんじゃないかと思ったりする。

私自身も社会人になり、まあそう言いたくなるくらい疲れる日もあるよなと感じる。

それだけ私も大人になり、旦那が父のポジションになりつつあり、だんだん自分の親と過ごしていた思い出を、新しい家族で過ごす思い出が超えていくんだなと思うと切ない。

切ないけれど時はどんどん進んでいくので、大事な思い出はもちろん忘れずに、新しい思い出をどんどん作っていきたい。