頑張ったご褒美

「え!やばいそれまじで忘れてた!」

学生時代によく聞いてたセリフ。

宿題やレポートの存在や、締め切りを忘れていた人が言う言葉。

 

私は、昔からずっと、今でもこの言葉に全く共感出来ない。

やらなくちゃいけないことや締め切りは、頭からそう簡単に離れることはない。

嫌なものが待っているときほど、楽しんでいるとき、頭の奥底で私が楽しむのを邪魔してくる。

 

でも、先日旅行をしたとき、現実を完全に忘れていた自分がいたことに帰りの電車で気づいた。

3泊4日、高校の部活の友人と大勢で行く旅行はずっと笑いっぱなしだった。

旅行中、この4日間が終わったらまた仕事かー。という話は時々出た。

私自身も口にした。

だけど、その時は目の前の楽しいことにいっぱいいっぱいで、言葉を放つだけで頭は全然現実を考えられていなかった。

 

帰りの電車でさえもまだふわふわしていて、全く現実を考えられなかった。

仕事のことをたった4日間空いただけなのに、あんなにも考えなかったことはかなり久々。というか、初めてなんじゃないかとも思った。

 

学生時代の方が遊ぶ回数なんて多い訳で、どうしてあの頃は嫌なものを忘れられなかったんだろうと考えてみて、あの時本気で楽しいわけじゃなかったのか?とも考えた。

きっとあの頃は、沢山遊びすぎていたから現実を忘れられなかったんだろう。

 

現実を忘れられるほど楽しめるのは、現実で沢山頑張って頑張ってきたご褒美だったんだと思う。

またいつか次の、現実を忘れられるほど楽しい瞬間まで、頑張ろう。